シリーズ“2030 未来への分岐点” 「特別編 持続可能な未来のために」をみた。複雑に絡み合う、温暖化、食料問題、プラスチック汚染について。以下、まとめたものです。

異常気象

  • 地球温暖化、プラスチック汚染、水・食料の格差、3者は密接な関係がある
  • 既に、5320億トンの地球の氷柱が溶けている
  • カリフォルニアは、山火事で真っ赤。森林の63万㎢(日本列島の1.7倍が燃えた)
  • 北極圏シベリアでは、38度という異常な高温を記録
  • 永久凍土の融解 数万年ものあいだ溶けなかった氷が解け始めている⇒新種のウィルス”モリウィルス” これは生物の細胞の中で1000倍に増殖すると言われている。古代の病原体が新たに出る。永久凍土はパンドラの箱である。

ヨハン・ロックストローム

  • 地球はすでに飽和状態
  • もともと地球には人類の活動を受け止めるだけの十分な余裕があったはず。しかし、自動車14憶台、電力消費は70年で25倍、という大量生産・大量消費の時代となってしまった。

石油が原料プラスチック

  • 今までに83億トンの製造がされているプラスチック。そのうち包装容器が36%、そのうちリサイクルはわずか9%、あとは焼却場は12%。残りは8割は埋め立て。(燃やすと大量の二酸化炭素を放出してしまうので、焼却所をつくることもできない) ゴミのまま地球に積みあがっている。
  • マレーシアでは、プラスチックリサイクル工場で火事(放火と言われている、処理しきれずに燃やすことを考えた) 2年で20件以上発生した火事⇒市民の肺の病気、気管支炎など増えた
  • 反対運動の末、火事は減ったが、その代わりに大量の不法投棄。池だったところが深さ10mの積み上げられた。日本からのプラも多くある
  • マレーシアは外国のプラごみ留場となってしまった。野ざらしものから海へ毎年3000万トンが流出
  • その結果、海外のプラごみ輸出が禁止となる。

プラスチックの影響

  • 海に浮かぶプラから温室効果ガスとくにメタンガス(二酸化炭素の25倍の温室効果ガスを出す)、エチレンガスがでることがわかった
  • プラは太陽光や海水にさらされている時間が長ければ長いほど、GHGを多くだす
  • プラは海の生態系に深刻なダメージを与えている。MPの影響。魚が十分に成長せず、繁殖にも影響がでてくる。日本近海、駿河湾や九州の海ではその影響は出始めている。
  • 魚介類が多く集まる場所が、生態系そのものがだんだん縮んでいく。

飽食の悪夢、食品ロス

  • 先進国での飽食も問題になっている
  • 日本:毎日35トンの廃棄された食品 まだまだ食べられるものばかり
  • 365日24時間コンビニにある食料品は、フルタイムで作り続けられる
  • 年間612万トンが日本では廃棄されている。これは、世界の食料支援の1.5倍に相当。

劣化する大地

  • 米国カンザス州 650万頭の食肉牛 エサはトウモロコシ 肉の大量生産が可能 2億6000万t 
  • 水源は、オガララ帯水層
  • 精算する穀物の1/3が餌に。地下水の枯渇
  • 牛肉1キロ作るのに、6~20kgmの穀物、15,415Lの水、これは風呂77杯分の量。
  • 地下水の限界 2050年には世界の7割が地下水の枯渇に直面する

徹底的な経済合理性 

  • 農薬や化学肥料でたくさんの食料がとれるということで一気に進んだ。その結果、生産国と消費国が切り離されてきた
  • トウモロコシは、世界の75%をわずか5か国でしめている(米国、オーストラリア…)
  • パームヤシ 世界中に輸出するために森林が破壊されている現実。その結果、住民が自給できなくなった。 農地の不足
  • 農薬で土地が急速にあれる やせる。土地は数十cmのところに細菌や微生物がいっぱいいる。一度土壌が耕されると好循環がなくなってしまい、肥沃な土地でなくなる。
  • 二酸化炭素の吸収源の森をなくしてしまう現在の食料生産制度
  • バッタの発生。大規模な砂嵐

ホットアースハウス理論

  • このまま人類がこれらを見過ごせば、2030年にプラス1.5度になってしまう。すると、臨界点を超える。そうなると地球が暴走し、人類がもとに戻そうとしても戻らなくなる。
  • となったらどうなるか・・・??
  • 北極海:氷が溶け、海水が温まり温暖化が加速
  • シベリアに影響:永久凍土が溶け、メタンが大量に発生。台地からメタンが爆発する 地球の暴走をもはやとめられない。
  • 南半球のアマゾン:熱帯雨林がサバンナになる。それまで森に蓄えられていた二酸化炭素が放出されてしまう
  • 南極:棚氷が溶ける。融解が一気に進む。海面が1m上昇 
  • 2100年にはプラス4℃となる
  • 地球は熱帯の惑星となり、高温と熱波の地表。 1/3人口が済むところを失う

よってあと10年 貴重なこの10年 決定的な10年

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脱炭素にいち早く動き出したEU

  • EU グリーンディールを発表。化学的事実だけをみて動き出した。1℃上昇だけでも状況がひどくなっているのをみているから。
  • 方向転換するのは次世代への我々の責務。なんとしても1.5℃に抑えなくてはならない。
  • GHG排出量を2030年に半減。2050年にゼロの必要。しかし、ロックダウン時でも、わずか7%減にしかならなかった…
  • 脱炭素革命 排出量75%を減らす
  • 化石燃料で作られるプラ 循環型経済への展開 国境炭素税への動き。
  • 2025年100基の自動車の充電器、建物の断熱化など。化石燃料にたよる企業に未来はないことを分かっている
  • 確実に投資の方向を変えないといけない。産業界も大きく変わろうとしている
  • IKEA:ごみを再資源化 
  • 繊維産業:生産ー輸送ー廃棄 上で大量のGHGを排出している。
  • NAPAPIRI:サーキュラーシリーズ 再生ナイロン 洋服が循環する
  • RWE:ドイツ 石炭火力と閉鎖  洋上風力発電への転換 ドイツの家庭 仮想発電所 市民一人ひとりの力が社会をかえていく時代

2050年 人口100億人 

  • 食料システムを根底から見直さなければならない
  • EAT財団 プラネタリーダイエットへの転換 100億人を健康的に守れる仕組み
  • 食事の半分は野菜、牛や豚は週に98g、鳥203g、豆やナッツでタンパク質 という形
  • 食料サミットがあった。 生産、消費、食料ロスの観点から考える
  • アフリカ ガーナ:小規模農家への不耕起栽培がカギ 数十センチのところにある微生物を守る方法。環境再生型農業 ガーナではこの小規模農業がふえている。深く耕さない 下草もはやしたまま 土から見自が蒸発しにくくなる
  • インドネシア バイバイプラスチックバッグ
  • LOOP:リサイクルは根本的な解決にはならない ごみの概念をなくすこと ループという仕組み 循環型プラットフォーム

買い物で未来に投票

  • 買う料を減らし、選択する。
  • 自分の行動が影響を及ぼしていると考える。小さな一歩が周りに影響を与える

悪い行いをする者が世界を滅ぼすのではない。

それを見ていながら何もしない者たちが滅ぼすのだ。
byアインシュタイン