7回目となった鎌倉SDGsみらい塾。(主催:鎌倉ユネスコ協会、共催:一般社団法人SDGs活動支援センター)
今月は、カトリック横浜司教区の山口通孝神父によるゴール10『人や国の不平等をなくそう』
そして、日本気象環境機関の井手迫義和さんによるゴール13『気候変動に具体的な対策を』でした。

まずは、ゴール10
世界には私たちが想像できないような不平等があることを、本日知りました。
イランの女性の平等を訴え、ヒジャブを巻かずに公の場に出ただけで、148回のムチ打ちの刑、そして38年間の投獄となったイランの人権派弁護士ナスリンさんの話。(この場合のムチとはすごい太くて長いしなるムチで、5回も打たれれば骨が砕けてしまうものだそうです)
ノートがないだけで学校へ行けないフィリピンの少女スーザンの話。
200万人のスラムにも含まれないもっと下層の200万人の人々がおり、下水道に網を張ってその残飯を洗って食しているムンバイの老人の話。
貧しい人々は何マイルも歩いて食料を得るが、富める者は何マイルも歩いてそれを消費しようとする、と。
また、ベトナム戦争時にCIAに協力したといって、今もなお、教育や医療を受けることのできない少数民族ジャライ族の差別。その結果子どもたちにもハンセン病がうつっている。(現在は薬を飲めばすぐ治る病気なのに)
今もなお多くの地雷が残っている山に薪をとりに行く女性。地雷の被害者は女性が多いとのこと。
1日2.5ドルで働くパームやし農場の労働者。そのパームやしは、私たちふだん食べているパン、チョコレート、アイスクリーム、スナック菓子、シャンプーいろんなものに含まれています。そして、パームやしの農場のために森林が伐採され、オラウータンが住んでいる森がなくなり、この20年間で15万頭のオラウータンが死んでいるということ。

こういったことがなぜ起こるのか。
政治や経済、気候、いろんなことが要因にあるが、一番は、
人々の”無関心のグローバリゼーション”
それを、「illusion of innocence 」といいます。
・私はそれらとは関係ないです。
・私はそれらには関与していません
というように自分は無実であると思い込む錯覚である、と。
その錯覚から目覚め、関心をもつこと。
自分ひとりがなにか考えたってなにも変わりはしない、という気持ちをまずはやめる。自分は、人類の一員であるということ、これらの問題は他人事ではなくみんなつながっているんだ、と。
毎日25,000人の人々が飢餓で死んでいる事実、それにまずは興味をもつこと、知り、知ってまわりの人たちと話すこと。ひとり一人がが関心を持って動くこと。

もちろん、自分のため、家族のため、金持ちになるため、働くもいいけれど
自分がどういう貢献を地球にしていくか」という観点にたって一度考えてみてほしい。

というお話でした。

実際に世界各国を見聞き体験している神父さまのお話はずっしり重く、ストレートに伝わってきました。
一刻も早く無実であるという錯覚・幻想から抜け出し、地球への貢献できることをやっていこう、と決心した一日でした。

 

 
 

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